「材料も手順も守って、全部レシピ通り作ったのに、なんか味が決まらない」
——そんな経験、ありませんか?
実は、その原因は調味料の“順番”かもしれません。
料理の世界で「さしすせそ」って聞いたことありますよね。
- さ = 砂糖
- し = 塩
- す = 酢
- せ = 醤油(昔風に「せうゆ」)
- そ = 味噌
これ、調味料の頭文字を並べた覚え方……だけじゃないんです。
実はこの順番、入れる順序の正解でもあります。知ってましたか?
ヒントは「浸透圧」と「分子の大きさ」。
ちょっと理科の話も出てきますが、難しい数字とかは出しません。これ知ってるだけで、家の料理が一段上がる&お友達にちょっと教えたくなる——そんな話です🐻
——どうも、ぺこくまです。元プロ料理人として、15年厨房で見てきた「さしすせその真実」、ざっくりお伝えします。
なぜこの順番?──ざっくり言うと「粒のサイズ違い」

「砂糖から先」「味噌は最後」、これにはちゃんとした理由があります。
ざっくり言うと——
- 砂糖の粒(分子)は、大きめ → ゆっくり染み込む
- 塩の粒(分子)は、小さい → スッと染み込む
つまり、サイズが違うから、染み込むスピードも違う。これだけ覚えておけばOKです。
ちなみに、塩のほうが砂糖よりおおよそ6倍くらい小さいんですよ。(こういうの、ちょっと覚えておくと雑学になります🐻)
じゃあ、順番を間違えるとどうなる?
もし塩を先に入れちゃうと——
- 塩がスッと食材に入って、表面が締まる
- 後から入れた砂糖は、もう入っていけない
結果、「味が薄い」「甘みが奥に届かない」料理が完成しちゃう。
これが「砂糖が先」の理由。先に染み込ませて、後から塩で味を決める。これだけです。
🐻 これ、お友達にちょっと教えたくなる豆知識
「実は塩のほうが砂糖より粒が小さいの。しかもおおよそ6倍ちっちゃいんだって。だから先に塩入れちゃうと、砂糖が入れなくなるんだよ」
——これ知ってる人、案外少ないんですよ。お子さんに「なんでさしすせその順番か知ってる?」って聞いてみるのもアリ。食卓のちょっとしたネタになります🐻
※ もっと詳しい話(浸透圧の細かい仕組みとか)は、「料理のなんで?」シリーズで別記事にする予定です。今回は「順番だけ覚えればOK」でいきましょう。
【さ】砂糖──水分を引き出して、食材を柔らかくする
砂糖は、料理においては「甘み」だけじゃありません。
- 食材から水分を引き出す(浸透圧の働き)
- 食材を柔らかくする(タンパク質の凝固を遅らせる効果)
たとえば、肉に砂糖を揉み込んでから加熱すると、パサつかず、しっとり仕上がる。これ、プロのテクです。
煮物なら、最初に砂糖を入れて時間をかけて染み込ませる。野菜に甘みがしっかり入ってから、塩や醤油で味を決める——この順序が、美味しい煮物の黄金パターンです。
🐻 砂糖のプロ技
プロは、安い肉を柔らかくする時に砂糖を少し揉み込みます。家でも、特売の豚こまに砂糖ひとつまみ → しっとり仕上がりますよ。
ただし、これは味をつけるのが目的じゃなくて「隠し味」。甘さがわかるくらい入れる必要は全くないです。
甘いお肉、嫌でしょ?笑
【し】塩──粒子細かい・浸透速い・「トゲトゲ」のイメージ
塩は、砂糖と違って粒子が小さい。
私のイメージだと、塩は「トゲトゲ」した感じ。感覚的だけど、塩は鋭く速く食材に入っていくんです。
- 浸透が速い(小分子)
- 水分を強く引き出す
- 食材を引き締める(タンパク質凝固)
だから塩は、砂糖の後に入れる。砂糖がじっくり染みた後に、塩で味を引き締める。
🐻 こんな失敗、ありませんか?
味噌汁に最後にちょっと塩を足そうと思って、しょっぱくなっちゃった——そんな経験、ありませんか?
これ、塩の浸透の速さが原因です。「ちょっと」のつもりが、一瞬で全体に行き渡る。塩は入れすぎると取り返しがつかない——これも料理人の常識です。
肉や魚に下味の塩、振りすぎて「しょっぱっ!」ってなったこともありますよね。塩は「少なすぎ?」くらいでちょうどいいんです。
ただし——全く振らずに後から振っても、味が表面でしか感じられない。下味は「うっすら、でも必ず」が正解です。
🐻 プロの塩の選び方(ちょっと教えたくなる豆知識)
- 下味用:精製塩がおすすめ。粒子が細かいから、満遍なく均一に振れる
- ちょっと良い塩(ミネラル入り・岩塩):粒が大きいから、ドバッとかかりやすい → こっちは仕上げにパラっと使うのが向いてます
【す】酢──加熱で酸味が飛ぶ=仕上げに
酢は、加熱すると酸味成分が揮発します。
つまり、最初から入れて煮込むと、酢の役割(酸味)が消えちゃう。だから、仕上げに入れるのが基本。
でも例外:ドレッシングなら「先に酢を沸かす」
ドレッシングなんかに使うときは、先に酢を沸かすと鼻にツンとくる匂いがなくなります。
これ、知らない人多いんです。酢を一度沸騰させると、ツンとくる揮発成分だけが先に飛ぶ。残った酢はまろやかな酸味になります。冷ましてからドレッシングに使うと、子供でも食べやすい味に。
🐻 ただし、換気扇は絶対回してください 笑
酢を煮詰めると、本当に家が酢のにおいで充満します。プロでも油断するレベル。
子供達が帰ってきて一言目が「なんか家がすっぺー」だったら、嫌でしょう?笑
換気扇MAX、窓も開ける、これは料理人からのお願いです🐻
🐻 酢のプロ技:子供の酢嫌い克服
子供が酢の物苦手…って家庭、多いですよね。でも“先に酢を沸騰させて、ツンとした匂いを飛ばす”と、まろやかになって食べてくれる確率が上がります。
ちなみにフレンチには「ガストリック」っていう、はちみつを焦がして酢で止める”ちょっと狂気”の技法もあるんですが……その話は、また「料理のなんで?」シリーズで🐻
【せ】醤油(昔風に「せうゆ」)──仕上げに入れる
醤油も、基本は仕上げに入れます。
早く入れるとどうなる?
- 煮詰まってしょっぱくなる(水分が飛んで濃縮)
- 醤油の良い香りが飛ぶ(アロマ成分が揮発)
醤油って、香りが命の調味料なんです。最初から鍋に入れて煮込むと、せっかくの香りがほぼ全部空気中に消えていきます。残るのは「しょっぱさ」だけ——もったいない。
🐻 「せうゆ」と書くと美味しそう
ちなみに、「醤油」は昔は「せうゆ」と書きました。歴史的仮名遣いで、「せ」の頭文字なのはこのため。
現代の表記は「しょうゆ」ですが、料理の文脈で「せうゆ」って書くと、なんか急に割烹店のメニューみたいになりますよね🐻
🐻 醤油のプロ技:鍋肌に回しかける
チャーハンや炒め物、醤油を直接具にかけず“鍋肌”に回しかけると、一瞬で香りが立ちます。プロが必ずやる「香りを焦がす」テクです。
焼きとうもろこしとか、屋台のイカ焼きって、めっちゃ美味しそうな匂いがするじゃないですか。あれあれ。
醤油のこげた香りが嫌いな日本人はいません。——いや、言い過ぎました、ごめんなさい。
【そ】味噌──味噌汁で顕著、グラグラ沸かさない
最後は味噌。味噌は、味噌汁が一番わかりやすいんですが、これも仕上げに入れます。
グラグラ沸かすと、こうなる
- 味噌の香りが飛ぶ(醤油と同じ・アロマ成分揮発)
- 粒がくっついて、舌触りが悪くなる(タンパク質凝固で粒形成)
味噌汁って、プロが作ると「角がなくて滑らか」なんです。これ、味噌を沸騰させないから。
🐻 プロの味噌汁の作り方
- だしを取る・温める(沸騰させてOK)
- 具材を入れて、好みの硬さまで煮る
- 火を弱める
- 味噌をお玉に取って、だしで溶きながら入れる
- 絶対に沸騰させずに、温まったら火を止める
これだけで、「お店の味噌汁」になります。
🐻 味噌のプロ技:実は「旨味の爆弾」
味噌は味噌汁だけじゃもったいない。カレーに少し、肉じゃがに少し、隠し味で入れるとコクが激変します。プロの隠し味の定番です。
コーヒーにも少し、、、、、、嘘です。
もはや味噌は「旨味の爆弾」と言ってもいいでしょう。実は某有名ハンバーグチェーンの隠し味にも使われていたりします。
ただし、これも隠し味っていうのが“味噌”。入れすぎると一気に味噌が勝つので、ご注意ください。
まとめ──順番を守るだけで、料理は一段上がる
「さしすせそ」の順番、これだけ覚えれば脱初心者です。
- さ:砂糖 → 先に入れて染み込ませる
- し:塩 → 砂糖の後に味を引き締める
- す:酢 → 仕上げ(ドレッシングは先に沸かす裏ワザ)
- せ:醤油 → 仕上げ(香りを残す)
- そ:味噌 → 仕上げ(沸騰させない)
これだけです。難しい計算も特別な道具もいりません。順番を守る、それだけで、いつもの料理が「あれ?なんか美味しい」になります。
🐻 最後に
登山家はなぜ山に登るのか?——「そこに山があるから」。
じゃあ、料理は?
「なんでこうするの?」
——「理由があるから」。
その理由を一つ覚えるだけで、料理がちょっと楽しくなる気がしてきませんか?🐻
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ぺこくま — 元プロ料理人(経験15年)。
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